日本人の健康を社会科学で考える

日本人の健康を社会科学で考える

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出版社
日経BPM(日本経済新聞出版本部)
著者名
小塩隆士
価格
2,640円(本体2,400円+税)
発行年月
2021年1月
判型
四六判
ISBN
9784532358747

■日本人の健康を決めているものは何か? 職歴か、学歴か、所得か、貧困の程度、社会参加の度合いなのか? 社会保障問題、「幸せ」の経済分析などで定評のある著者が、日本人の健康が、日常生活、暮らし、就職、地域、介護、夫婦関係などによって大きく左右されている実態を明らかにし、健康に関わる様々な社会問題を解決するための政策について考察します。
■本書では、たとえば、次のような発見が述べられます:
・就職氷河期世代の健康状態は、健康感、入院するリスクなど面でほかの世代に比べて劣っている。
・非正規雇用は所得面で不利であるだけはない。雇用が不安定性で、将来の見通しが不透明なことが健康にとって致命的。また、住んでいる地域の就業形態が不安定であるほど、健康面で問題が出てきやすい。
・健康面を考慮すると、社会全体の相対的貧困率はさらに高くなる。貧困は所得だけでなく、学歴や居住環境やセーフティーネットなど複数の要素で把握する「多次元的貧困」の視点でとらえる必要がある。
・社会参加活動により糖尿病や脳卒中、女性の場合は高血圧の発症リスクが抑制される傾向がある。SNSによるつながりも健康感や生活満足度とプラスの相関関係にある。
・学歴が低いほど中高年の健康状態の悪化するペースが速まり、日常生活面で問題が発生、特定の生活習慣病を発症するリスクが高くなる傾向もある。
・夫が引退すると妻のストレスが悪化するという「引退夫症候群仮説」は総じて成立するが妻(及び夫)のライフスタイルにも大きく左右される――等々。
■学歴がなぜ健康に直接、関係するのか? 本書の特色はしっかりしたデータ分析によって日本人の健康の社会的な要因を明らかにしている点にあります。著者は、それを平易な言葉で解説、だれもが関心を持つ健康について、新しい見方をわかりやすく提示する本です。

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