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交通事故,渋滞,環境破壊,エネルギー資源問題などの自動車の負の側面を大きく削減し,人間社会における多方面での利便性がより増すと期待される道路交通革命がCASE化である。CはConnected(インターネットなどへの常時接続化),AはAutonomous(またはAutomated,自動運転化),SはServicized(またはShare & Service,個人保有ではなく共有によるサービス化),EはElectric(パワートレインの電動化)を意味し,自動車の大衆化が始まった20世紀初頭から100年ぶりの変革期といわれる。
第5巻「自動運転」は,CASE化のAに焦点を当て,世界的なブームとなっている自動車の自動運転について,カメラやセンサなどによる周辺環境や運転者の状況認識,それらをもとにした走行軌道の計画,計画に対して正確に走行するための制御という,自動運転の実現に必要な技術的要素だけでなく,それに伴う法制度についても解説するなど,現状や実用化を可能にした技術のポイント,社会実装に向けての技術,社会的な課題について最新の情報を網羅した。
本書は,第1巻「モビリティサービス」,第2巻「高齢社会における人と自動車」との関連領域を含みながら,以下の構成で解説した。
まず,1 章では自動運転の概要として,仕組みや歴史,さらにその現状と課題について解説した後,2 章から8章で,自動運転の構成要素について詳細な解説を行う。具体的には,2章で自動運転の情報処理の入力となるセンサを,3章で高精度地図の具体的な内容と地図の利用に必須となる位置姿勢推定を,4章で歩行者の位置などの空間情報を把握するための空間理解を中心とした走行環境認識を,5章で自動運転車の走行状態や経路を決定するための判断および行動計画に関する技術を,6章で走行軌跡計画により設定された車両の走行経路や走行速度を実現するための制御計画を詳説した後,7章ではドライバの視認行動と認知・知覚に関する基礎的な知見やHMI(human machine interface)に課せられる用件を整理する。続いて8章では,7章までに紹介してきた自己位置推定や環境認識など自動運転システム向けのアルゴリズムをROSのノードで実装したオープンソースの自動運転プラットフォームであるAutowareを例に,実装について解説する。
9 章では,自動運転の技術に加えて重要になる社会的な側面について,法制度の観点で現状と課題を,10 章では,人を運転から解放した自動運転で新たに生まれた人との関係性や,エンタテイメントなどについて詳細に解説する。
最後に11 章では,本5 巻のまとめとして,自動運転がもたらすモビリティ社会や産業構造の変化という大きな視点からの議論を行う。
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