取り寄せ不可
くしゃくしゃのスーツからドレスへ。
王子は彼女を妃に名指しした。
「僕は国王になる。ついては、君と結婚したい」
レイチェルは耳を疑った。少し前に職場を辞めたマテオが、
実は王子だった? それに、私にプロポーズですって?
ハンサムな顔立ち、力強い長身、エーゲ海と同じ色の瞳をした彼に、
レイチェルは何年も友人として接してきた――片想いは胸に秘めて。
マテオから女性として見られていないのは、私がいちばんわかっている。
当然、彼女は断ったが、マテオはなぜなのか理由をききたがった。
屈辱で顔を真っ赤にし、レイチェルは涙をこらえた。
身分の違いや、見劣りする容姿を口にして恥をかきたくはなかった。
でも憧れの男性と結婚し、子供が持てると思うと心は揺れて……。
王子からいきなり求婚され、悩んだ末に王族の一員となったヒロイン。ただし、この“シンデレラ”は王子に愛されてはいませんでした……。友情は結婚の土台になると信じるヒーローに、毎日恋しては毎日失恋する、ヒロインの心情が追体験できる切ない名作です!
よく利用するジャンルを設定できます。
「+」ボタンからジャンル(検索条件)を絞って検索してください。
表示の並び替えができます。