イエズス会教育の歴史と対話

イエズス会教育の歴史と対話

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出版社
知泉書館
著者名
桑原直己 , 島村絵里子
価格
8,250円(本体7,500円+税)
発行年月
2020年12月
判型
菊判
ISBN
9784862853240

イエズス会はイグナチオ・ロヨラを中心に,全員がパリ大学で学位を取得した10名のエリート集団により結成された。彼らが重視した内部の人材養成が,世間の評判を呼び,教師の派遣を求められた。当初は派遣に慎重であったが,時代の要求に応えながら広く波及し,ヨーロッパを代表する教育的機能を果たすことになった。
イエズス会は人文学と教養の古典である自由学芸を中心にして,それを近代の中等教育に適用した教育モデル(『イエズス会学事規定』1599年)を開発し,現在に至るまで宗教界やヨーロッパ世界だけでなく,世界的にも広範な影響を与えてきた。
特にキリシタン時代に象徴されるように,イエズス会は社会と時代の要請に応え,対話に基づく〈適応主義〉という独自の方針で日本文化の固有性に対応した。今日では社会正義と地球環境をめぐる諸問題に,キリスト教ヒューマニズムの観点から積極的に取り組んでいる。
本書はロヨラの「霊操」を精神的基盤とするイエズス会の,教育に携わってきた歴史を考察するとともに,各地域での多様な対話を通じてヒューマニズム教育を推進してきた姿を紹介した本格的な業績である。
今日,教養教育と人文系の学問の社会的な存在意義が問われるなか,人文的教養の意義と歴史への関心は薄い。教育に関心をもつ読者にとり示唆に富む一書である。

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