父の筆

取り寄せ不可

出版社
ふらんす堂
著者名
谷田明日香
価格
1,870円(本体1,700円+税)
発行年月
2020年12月
判型
A5
ISBN
9784781413327

◆第一句集

光るとは生きることなり飛ぶ蛍

自然の中の命の循環が躍動的に捉えられている。

明日香さんは五七五の俳句の形で、小さな命の不可思議さを表現する術を手に入れたのである。

(序より・南うみを)



◆自選十句

山々のばうばうけぶる雛かな

卒業子門を出づるや風となる

畦塗の泥飛び散つてきんぽうげ

春昼の電車胎内とはかくや

早苗田に繊毛運動始まれり

捻れつつ野分に向かふ雄松あり

萩群の騒々しきまでに枯るる

霜の夜や使ひこなせぬ父の筆

牡蠣打ちの台よりしづく絶え間なく

寒鴉舌乾くまで嘴開くか

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