WORKSIGHT 16

続・スマートワークプレイスの未来

WORKSIGHT

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出版社
コクヨ
価格
1,650円(本体1,500円+税)
発行年月
2020年7月
判型
A4変
ISBN
9784761509194

スマートワークプレイスに先立つ個人の意志

多くの先進国では、少子高齢化が進み労働人口の減少が進んでいる。持続可能なビジネス環境のために残された道は、大きく3つだとされる。1.フレキシビリティある労働環境をつくる、2.テクノロジーによって効率性を上げる、3.国外からの働き手を増やす、である。前号に続いて特集する「スマートワークプレイス」は主に1、2の文脈で注目され、特にオーストラリアは2000年代に、時間と場所に依存しない働き方、ABW(Activity Based Working)を発祥の地オランダから持ち込み、その後はテクノロジーが社会に浸透するのと相まって国内で独自の拡大・進化を遂げた(その立役者こそ本誌に登場するジェームス・カルダーだ)。しかし重要なことは、テクノロジーや社会的浸透の手法以外にもあった。それは常にオーストラリアのワーカーの価値観を中心に、自分たちが理想とするライフスタイルがあった点なのだ。前号で扱った欧州のさまざまな実践が、壮大な理想を掲げてそこにワーカーを巻き込んでいく「ビジョン駆動型」だとすれば、今号のオーストラリアの実践は、よりワーカーや生活者の視点で社会に浸透する地に足のついた「ライフスタイル駆動型」だと言えるだろう。所属する組織の一員としてではなく、ぜひ一人の等身大の自分として読んでいただきたい。

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