TRー808<ヤオヤ>を作った神々

TRー808<ヤオヤ>を作った神々

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出版社
DU BOOKS
著者名
田中雄二 , 菊本忠男 , コンサイズ
価格
2,750円(本体2,500円+税)
発行年月
2020年12月
判型
A5
ISBN
9784866471327

808 909 606 707 そして Roland、もしもこれらによって奏でる音がなかったとしたら、僕の音楽人生もなかったと断言できる。――石野卓球(電気グルーヴ)



1980年に発売された 日本製リズムマシン「TR-808」(通称:ヤオヤ)。

販売期間3年間でわずか1万2000台しか売れなかった装置は、後に海を渡り、80年代末に花咲くクラブシーン隆盛の中で、リバイバル評価を受ける。後続の「TR-909」、ベースライン用シーケンサー「TB-303」など、発売された姉妹機も、 楽器がジャンルそのものを生みだしていくきっかけとなった。



「TR-808」はエレクトロ、マイアミ・ベース、

「TB-303」はアシッド・ハウス、テクノ、

「TR-909」はハウス、ヒップホップ、ガバ、



発売元は大阪で創業した楽器メーカー、ローランド。

創業者の梯(かけはし)郁太郎は、たった一代で日本第2位の電子楽器メーカーに成長させた。今や世界の共通言語となった通信規格「MIDI」も梯が発案したもの。「MIDI」は、その後のDTM(Desk Top Music)、通信カラオケ、初音ミクブームなどを支える基礎技術となっていく。2013年にはこの発明による音楽業界の貢献を讃えられ、日本人個人として初めて、アメリカ最大の音楽祭、グラミー賞テクニカルアワード賞を受賞。



じつは、これらの発明は、基本的に1人のプロジェクト・リーダーから産まれた。

グラミー賞受賞時の梯のインタビューで、最大の功労者として名前を挙げられていたローランド大阪技術センター部長(当時)、菊本忠男である。「ミスター・キクモト」として海外では知られ、トリビュート盤も出る存在だが、これまで公式に雑誌インタビューを受けることがなかった。海外で制作されたドキュメンタリー『808』にも登場していない氏が、初めて「TR-808」「TB-303」「TR-909」の開発秘話を本格的に明かす。



本書は、累計1万3000部をセールスした、日本の電子音楽史を初めて綴った通史『電子音楽 in JAPAN』の20年ぶりの続編的歴史書でもある。日本のトップブランド、ローランド開発者、菊本忠男との対話形式で、前著の後の歴史である80年代末~今世紀までの、サンプリング、デジタル・シンセサイザー、ソフトウエア・シンセの歴史を集大成した。



<目次>

1 コンピュータ時代のあけぼの

2 ローランド誕生。 菊本入社前夜

3 菊本、 ローランドに入社

4「Dr. Rhythm DR-55」完成とP8設立

5 メイキング・オブ「TR-808」

6「

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