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奈良時代に木材を平城京へ搬出した記録が残る山村、滋賀県高島市朽木小川には、筏流しの神を祀る思子淵(しこぶち)神社への信仰をはじめ、昔ながらの民俗行事が受け継がれてきた。大阪から夫婦二人で移り住んだ著者が、おばあさん、おじいさんによる語り言葉をそのまま用いて、集落の寺事、祝い事、普請、山仕事、麻布作りのことなどをまとめた、学者による記録とはひと味違った民俗誌風フォトエッセイ。「しょうずの座敷の縁側を開けてもらってな、そこで拝んでから松明持って、お酒持って上がるんや。ほんで上からお~いって、怒鳴るんやけど、笑えてくるんや。笑ったらあかんのやけんど笑えるんや」(愛宕参りと「まんどろ」)
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