ローマ騎士ルキウス・クラウディウスまたは、恋愛の起源について

ローマ騎士ルキウス・クラウディウスまたは、恋愛の起源について

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出版社
講談社エディトリアル
著者名
山田正章
価格
2,310円(本体2,100円+税)
発行年月
2020年11月
判型
A5
ISBN
9784866770741

共和政末期のローマ。
カエサルのガリア戦とそれに続くローマの内乱に乗じて、マッシリア(マルセイユ)王家の再興を果たしたデマラトス・プロティスが開く饗宴。その宴会では、神々の恩恵について、法と正義と神々ついて、快の生活について、霊魂について、エピクーロス批判に併せプラトンに対する当て擦り、冥府での亡者たちの有り様について、原子の偏奇説と救いについて、哲学者クリュシッポスの死の真相、神的とされる詩人への誹謗中傷など、悪口存分のいいたい放題が繰り広げられていた。
主人公ルキウス・クラウディウスはかつて女にまつわる不行跡からローマを離れていた時期もあったがローマに戻り、かつてのごろつき仲間で、財務官を経て鳥卜官に任ぜられ執政官をうかがうアントニウスの子分になっていた。デマラトスからの招待を受け饗宴に出席したルキウスは飛び交う放言に翻弄される。知ったかぶりの会食者たちは、やがてデマラトスが中座したのを機に、カエサルに対する謀叛の噂やルキウスがのぼせ上がった女優の噂話などに話が移る。そんな中、ルキウスの友、詩人のキンナが怪しげな催淫剤を持って現われ、一同その催淫剤を飲んで悶絶する。
ルキウスたちがこうして饗宴に興じていた間にも、カエサル暗殺計画は水面下で進んでいた。そしてカエサル暗殺。動乱を予想したルキウスの浮足立った振る舞い。カエサルの国葬、暴動とそれに巻き込まれたキンナの死。ルキウスは失われたキンナの首探しに狂奔する。
カエサルの遺言による相続権を主張してオクタウィアヌスがマケドニアより帰還。アントニウスはオクタウィアヌスの出現により政策を迷走させる。ルキウスは様子見を決め込み、首都ローマを離れ所領のアスクルムへ逃げる算段。
暗殺者たちを支援する長老キケローは苦境に追い込まれ難を逃れるためアテナイに向け航行するも、逆風で船が進まず仕方なくローマに舞い戻りアントニウス弾劾に奮い立つにことに。
一方、アントニウスはマケドニアの四個軍団を迎えにブルンデシウムへ。オクタウィアヌスもカンパーニアで挙兵しローマを占拠する。ルキウスは戦乱の予感に茫然自失。正規軍団の離反を受けたアントニウスは急遽内ガリアのムティナへ。アントニウスの去ったローマでは共和政復活に向けたキケローが奮闘する。ルキウスは出陣を控えたウィリウスとマキシムスの訪れを受ける。戦場に現われる峻厳な神のことを話し合う。
ルキウスは予想される動乱から家族資産を護るためローマを離れ、身を隠す決意をする。ウィリウスからの火急の知らせ。ルキウスがアントニウスに通じローマで暴動を起こす策謀に加担しているとの密書の存在を告げられる。密書に名指しされる事情がルキウスにはあったこと。ミモス女優について、また、愛死についてウィリウスが語る。ルキウスの秘めた思いと密書のこと。ウィリウスが去った日の翌朝、古くからの知己を訪ねる。ルキウスは心静かに決意している。デクタダス、ルキウスの決意を知って騒ぐ。エピクーロスの真髄を語って翻意を促す。妻ユーニアとの最後の夜。カンパーニアでのふたりの思い出。そ

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