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その門に林羅山や松永尺五らの俊秀を生み近世朱子学の開祖となった藤原惺窩は、初め五山文学から出た禅僧であり、その十一代前の先祖は藤原定家であった。そうした血筋と環境が織り成したのが彼の儒学・国学・歌学をうって一丸とする文の学であった点を解明し、今日の細分化に過ぎる学術への一つの反省材料としようとしたのが本書である。
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