キングコング・セオリー

キングコング・セオリー

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出版社
柏書房
著者名
ヴィルジニー・デパント , 相川千尋
価格
1,870円(本体1,700円+税)
発行年月
2020年12月
判型
B6
ISBN
9784760152483

■概要

#MeToo運動をきっかけに再注目され、フランスで20万部のベストセラーとなったフェミニズムの名著がついに邦訳!

人気女性作家が17歳の時に経験したレイプ被害と、その後の個人売春の経験をもとに、性暴力、セックスワーク、ポルノグラフィについての独自の理論を展開するフェミニズム・エッセイ。自分自身を、男性でも女性でもないカオスな存在としての「キングコング」にかさね、ジェンダー規範にとらわれない女性の在り方を、力強く、小気味いい文体で模索していく。

■章タイトルと引用

第1章__ バッド・ガールズ
「私はブスの側から書いている。ブスのために、ババアのために、男みたいな女のために、不感症の女、欲求不満の女、セックスの対象にならない女、ヒステリーの女、バカな女、「いい女」市場から排除されたすべての女たちのために。」(本書10頁)

第2章__ やるか、やられるか
「全能の国家は、私たちのためだといって、私たちを幼稚化し、ありとあらゆる意思決定に干渉する。そして私たちを守るという名目で、私たちを無知な子供の状態、制裁や排除を恐れる状態にとどめようとする。女を孤立させ、受け身にさせ、消極的にさせるすぐれた道具である〈恥〉を利用して。」(37頁)

第3章__ 堕落しきった女をレイプすることはできない
「あの夜、私は私の性別におしつけられている規範から外に出て、やつらの喉をひとりずつ掻き切ってやりたかった。女だから、暴力は女のやることじゃないから、男の体が無傷であることは女の体がそうであることよりも重要だからという理由で抵抗しない人間として生きるよりも。」(61頁)

第4章__ 敵と寝る
「女が合意し、きちんとした報酬が支払われる場合、男の性欲それ自体は女に対する暴力にならない。暴力的なのは私たちに対しておこなわれる管理の方だ。つまり、私たちのかわりに私たちにとって、なにがふさわしく、なにがそうでないのかを決める権力の方である。」(115頁)

第5章__ ポルノは暴く
「私の性欲は複雑だ。性欲が私に教えてくれることは、必ずしも私の気に入るわけでなく、私がそうありたいと願うあり方と常に一致するわけでもない。それでも私は、私の性欲について知りたい。安全な社会的イメージを保つために目を背け、自分について知っていることを否定するかわりに。」(125頁)

第6章__ キングコング・ガール
「キングコングはオスともメスともつかない、人間と子ども、善と悪、原始と文明、白と黒のあわいの存在を体現している。男女の性別二分法が義務づけられる前のハイブリッド。映画の[髑髏]島は多様な、きわめて強力なセクシュアリティの可能性を示している。」(152頁)

第7章__ 女の子たち、さようなら。よい旅を
「フェミニズムは女性、男性、それ以外の人々がみんなでする冒険だ。現在進行形の革命。世界の見方、選択。女性のちっぽけ

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