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大学病院勤務の若きエリート外科医だった柏木龍也は、手術中のミスで患者を死なせそうになったことで、メスを握ることに躊躇いを覚えるようになっていたところ、教授の勧めで緩和ケア病棟に異動となった。ある日、龍也は、女性患者と明るい笑顔で楽しげに会話する「こうちゃん」と呼ばれている息子であろう少年に目を引かれる。後日、帰宅しようとした龍也は、雨の中泣いている「こうちゃん」に気づき手を差し伸べる。翌日、「こうちゃん」の母・幸子の担当医になった龍也は、幸子から息子の名が「恒星」だと聞が、前担当医・三森によると少年の名は「恒星」ではなく「陽大」だという。陽大と対面した龍也は、なぜ幸子が陽大を「恒星」と呼ぶのか、その理由を聞き、健気に母と接する陽大が気にかかり……。
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