みんなで育む学びのまち真室川

みんなで育む学びのまち真室川

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出版社
瑞木書房
著者名
野村敬子 , 石井正己(日本文学)
価格
2,200円(本体2,000円+税)
発行年月
2020年11月
判型
A5
ISBN
9784874491911

令和元年一〇月から一一月にかけて、真室川町立歴史民俗資料館で「野村純一・敬子先生のどんぺからんこ 生き続ける昔話展」が開催され、野村純一・敬子ご夫妻の著作と採訪ノートが展示され、五〇年前の録音が披露された。一〇月一九日には遊学館で「令和むかし話ワールド」の記念イベントも実施され、「真室川の民話」の講演(真室川の昔話に果たした野村純一・敬子夫妻の60年の定点観測・研究・活動を東京学芸大学石井正己教授が顕彰した)を行い、野村敬子さんが案内役を務めた「語る楽しさ〓聴く悦び」では多くの語り手が昔話を語った。
 一連の催しをそのままにせず、広く紹介したいと考え、出版に動きはじめた。本書には展示・記念イベントに寄り添ってくださった多面的に活動されているか方々の文章をいただいて1冊とした。昔話を町おこしの中核に据えた真室川の奇跡ともいえる事例であり、その意味で真室川は『昔話の聖地』である。口承文芸学の到達点でもある。
そうした状況の中で、新型コロナウイルス感染症が拡大して、打ち合わせも思うようにできなくなった。しかし、私たちは、閉塞感の深い時代にあって、この一冊は未来を照らし出す灯火になると考えた。
「自然災害」を「気象災害」「地質災害」「生物災害」の三つに分類すると、感染症は「生物災害」に含まれる。感染症が洪水や地震と並ぶのは、それが人間と自然の関係、具体的には人間と野生動物の接近によって発生するからに他ならない。世界の感染者が一〇〇〇万人、死者が五〇万人を越えてしまった今、目前の対処だけでなく、私たちはもっと総合的な認識を深める必要がある。そして、そうした視点から、語り継がれてきた民話を改めて読み直さなければならないと思うのである。

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