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「まんが」で読み直す世界的ベストセラー
世界的ベストセラー『星の王子さま』の翻訳まんがです。
原文を読み解き、その作品世界を「まんが」として表現しました。
翻訳・文は、長年この企画をあたためていた奥本大三郎。『ファーブル昆虫記』の完訳でおなじみのフランス文学者です。今回のまんが化にあたり一般に流布されている表現をあらため、より物語世界がわかりやすい自然なニュアンスにしました。
「まんが」は、絵本作家でありイラストレーター、そして本書のデザインも担当した、やましたこうへいです。関連資料にあたっては細部の正確さにこだわり、詩情豊かな珠玉の作品となりました。
文章では読み飛ばされがちな場面も、絵があればこそ、原作者の想いに気づくことがあります。たとえば王子さまは夕陽を見ることが好きで、パイロットと砂漠の夕陽を見に行くという短い章があります。このシーンの美しさや、夕陽を浴びた王子さまの寂しさは、まんがだからこそより伝わり、理解されます。
そのほかにキツネとの哲学的な会話、砂漠から帰ってきたパイロットの日常など、文章ではなかなか想像できない、美しくも切ない新たな「星の王子さま」をお届けします。
【編集担当からのおすすめ情報】
今回、読者に届けたかった作品解釈の補助線に「星の王子さま=パイロット」というものがあります。砂漠に不時着した飛行士の前に現れた「星の王子さま」は、生死をさまようなかで見た、自身の幼年時代であったという補助線です。原作者サン=テグジュペリ自身も、実際飛行士として、サハラ砂漠に不時着、九死に一生を得ました。この体験は別の作品に描かれていますが、それらも作品解釈に反映して、今回の「星の王子さま」のまんがとしました。
オールカラーでかわいらしい装丁の本書をぜひ手に取ってください。また星の王子さまの作品世界が好きな方へのギフトブックとしていただければと思います。
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