地理院地図で東京を歩く 1

江戸城から渋谷川まで17コース

地理院地図で東京を歩く

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出版社
清水書院
著者名
地理教育研究会
価格
1,650円(本体1,500円+税)
発行年月
2020年10月
判型
A5
ISBN
9784389501327

「東京を歩く」類いの本は多く出版されている。江戸の面影を訪ねたり,文学作品で取り上げられた場所を散策したりするなどの本も多い。本書では,国土地理院のウェブ地図である「地理院地図」にある「標高・土地の凹凸」「年代別の写真」などの機能を使いながら,東京都心を中心に17コースを紹介した。いまも各所に残る戦争の面影,高度経済成長期やバブル経済,産業の空洞化などを経た町並みの変化などを中心に,地域の魅力が伝わるように解説している。
 たとえば,地形の凹凸がよくわかる陰影起伏図は,江戸城の立地(p.4)、番町・麹町の坂(p.12)、神田上水の流路(p.28)、世田谷区の国分寺崖線(p.60)、北区の日暮里崖線(p.110)などである。「年代別の写真」の機能では,過去の空中写真(飛行機から垂直に撮影した写真)を使い,池袋駅の東側,サンシャインシティのあった場所の再開発前の写真(p.26),新宿区の戸山公園大久保地区の射撃場のあった頃の写真(p.79),渋谷区の代々木公園のワシントンハイツのあった頃の写真(p.137),恵比寿ガーデンプレイスができる前のビール工場のあった頃の写真(p.142)などである。
 地図と写真,解説を読むだけでも現地を見学した気分になれるが,東京の町並みは日々変化しており,実際に出かけると,さらに新たな発見があるだろう。本書では,地理院地図を利用して,見学コースのポイントは番号で示したが,はっきりとしたコースは明示していない。登山とは違い,東京の町中なので,たとえコースを誤っても遭難することはない。いや,1本違う道を歩いたことで新たな発見に出会うのが東京のおもしろさだろう。最近は,各自治体もその場の歴史的な話題,坂名や旧町名の由来などの案内板を充実させている。本書の見学コースは,5~6km程度である。午後に出発して,健康的に半日歩き,ちょうど飲み屋の開店する時間に終了することができる。

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