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悪名高い国語新指導要領は「近代文学の出番だ」と言っている!?
2022年から実施予定の高等学校学習指導要領(新指導要領)において、国語科は大幅な改革が断行されます。その目玉はマニュアルや契約書といった「実用的」な文章を役立てるための「論理国語」設置にあり、「文学国語」は軽視されるのでは、と受け止められました。しかし新指導要領には、国語科は「他者と社会の中での関わり方」の涵養が目標だと書かれています。それこそは、明治期に成立し「転スラ」にまで至る日本の「近代文学」が一貫して問い続けてきたものなのです。「私」が「社会」の中で「他者」と生きる手立てを理解するツールとしての「近代文学」。その読み方を学ぶため、まずは「文学」を「疑う」ところから始めましょう。
*本書目次より抜粋
プロローグ 他者と生きる術を学ぶのが「文学国語」なら、それは「近代文学」の出番ではないか
第1章 「私」を疑う
第2章 「他者」を疑う
第3章 「物語」を疑う
第4章 「世界」を疑う
第5章 「作者」を疑う
第6章 「読者」を疑う
終章 結局、青葉真司はどんな小説を書けばよかったのか
少し長いあとがき 「文学国語」とは何か―新指導要領の読み方
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