取り寄せ不可
ハンナはウエディングドレスで結婚式場に向かおうとしていた。
迎えのリムジンに乗りこむと、運転手が行き先を確認する。
この声。わたしはこの声を知っている。ハンナはとっさに
顔を上げられなかった。そっとバックミラーを見る。
やはりエドゥアルド・ヴェガ! 形だけとはいえ、
5年前、半年だけ結婚していた元上司。
彼がリムジン運転手の買収までして、ハンナの前に現れた。
今ごろどうして? わたしなんて忘れたままでいてほしかったのに。
だが彼の話で、ハンナは捨てたはずの過去と向き合うことに――。
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