日本におけるSTEAM教育の足掛かりとなる
カリキュラム・マネジメントの実践例
本書では、小中高・特別支援学校等の現場の先生方や教育委員会ほか教育関係者に向けて、
日本におけるSTEAM教育の足掛かりとなるカリキュラム・マネジメントの実践例を
紹介・解説します。また、カリキュラム・マネジメントの必要性とそのポイント、
カリキュラム・マネジメントとSTEAM教育の接点、小学校・中学校・高等学校における
カリキュラム・マネジメントやプログラミング教育、STEAM教育先進国アメリカの
状況やこれからのSTEAM教育についても詳しく解説します。
STEM教育のSTEMとは、Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、
Mathematics(数学)のそれぞれの言葉の頭文字をとったものです。ここにArts(美術)
を入れて、STEAM教育と呼ぶこともあります。理数系分野を中核とし、
「ものづくりをする」「表現する」という要素を含みこんだ教科横断的な学びのことで、
知識・技能と思考・判断・表現を行き来させながら、社会や生活の中での問題解決を
目指します。そして、諸外国ではプログラミング教育は、このSTEAM教育に
含まれています。
また、STEAM教育の先進国であるアメリカでは、「tinkering」という言葉・概念が
大事にされているように思います。「tinkering」は直訳すると、「いじくり回す」
ということです。
自分なりに材料をいじくりまわしながら題材に向かい、試行錯誤し、使い方や用途を
見つけたり、何を修正すればいいかを見つけたり、そもそも何をするためのツールかを
理解したりします。この考え方は、2020年から実施される小学校プログラミング教育
にも通じます。
とはいうものの、現在の日本ではまだSTEAM教育は普及していません。一方、
新学習指導要領では、小学校プログラミング教育が完全実施となり、ICT活用が
全教科・領域で表記され、カリキュラム・マネジメントの充実についても求められています。
この教科・横断的な授業づくりやそこにICTやプログラミング教育をからめていくことが、
日本版STEAM教育の足掛かりになると考えます。その一歩先を見すえた教育を
本書で提案します。
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