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日本の文化伝統のなかには「うつしの美学」がきわめて深い根拠をもって生きている。「うつし」とは「移し」。すなわち、あるものを別のものに成り入らせ、その動勢と調和に美を見出す精神の活動である。菅原道真の詩は、その「うつし」が生んだ、最もめざましい古代的実例であった。和歌の詩情を述志の漢詩に詠んだ詩人を論じる。(解説=蜂飼 耳)
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