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江戸時代、主に真宗大谷派において高水準に達した歎異抄研究。大谷派宗学の基礎を築いた香月院深励前後の『歎異抄』研究の実態、今日も最高に評価されている妙音院了祥における『歎異抄』研究の深化過程、また『歎異抄』撰者は誰か、「悪人正機説」理解の変化等々……。
近代以降、関心が薄れがちであった江戸宗学に光をあて、その精緻な研究成果の輪郭を公開。今後の歎異抄研究の画期となる必読の書。
普賢晃壽(浄土真宗本願寺派勧学)
草野顕之(大谷大学名誉教授)
推薦!!
「真宗教学史上、江戸期における「歎異抄」の教学上の位置づけを、あきらかにするものといえよう。「歎異抄」の講義録を通し、江戸宗学の上に、鮮明な光をあて、教学の顕彰がなされることを期待する」(普賢晃壽)
「江戸時代における『歎異抄』の普及情況や、研究の深化の軌跡を知ることができるようになるなど、『歎異抄』研究に裨益するところが誠に大きいお仕事である。そのことを通して、始めて清沢による「再発見」の教学史的意義が明らかになると確信する」(草野顕之)
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『歎異抄』は、明治時代の清沢満之らによるいわゆる「再発見」以降急速に広まり、現代人においても様々なかたちで受けいれられている。本書ほど宗教書として多くの人々のから主体的に読まれている書は決して多くはないであろう。
一方真宗教学史の視点から見ると、本書は初期真宗における貴重な資料であり、その重要性はあらためていうまでもない。しかし本格的研究は必ずしも多いとはいえず、さらに江戸時代の本書受容と研究の具体的状況については、一部の研究者が注目するのみで、ほとんど顧みられなかったという実態がある。
本研究グループは、龍谷大学の「人間・科学・宗教」の研究助成金及び本願寺派教学助成財団の教学研究助成金を得て、『歎異抄』の教学史的研究を行い、研究の基礎資料として書写本及び講義録を蒐集しデーター化作業をすすめてきた。いま、その成果のなかから、江戸時代における講義録類の主要なものを、『歎異抄講義集成』の名の下に出版する運びとなった。この江戸期資料の中には未公開のものがあり、それらを公開することにより、これまであまり注目されなかった明治以前における『歎異抄』研究進展の一助となることを、本研究グループはひとえに願うところである。
(「刊行のことば」より)
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編集主任
原田哲了、松尾得晃、林 惠真、安部智海
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