翻訳理論の探求

翻訳理論の探求

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出版社
みすず書房
著者名
アンソニー・ピム , 武田珂代子
価格
6,380円(本体5,800円+税)
発行年月
2020年10月
判型
A5
ISBN
9784622089711

本書は、西洋の翻訳理論を土台とし、言語学的アプローチに基づく古典的な翻訳理論から、文化翻訳を含む最近のモデルまで翻訳理論の展開を考察している。
焦点になるのは、等価、機能主義、記述的翻訳研究、翻訳の不確定性、ローカリゼーション、文化翻訳といった中核的パラダイムおよびその関連理論である。ポストモダン・カルチュラルスタディーズや社会学のモデルとして翻訳を扱うアプローチにも触れ、従来の翻訳の概念を超えた取り組みが紹介されている。 
各理論の系譜や繋がり、パラダイム間の相違点、また、各パラダイムに対する批判あるいは擁護が明確に提示され、各章末の課題によって、翻訳事象に対する読者自身の問題意識を喚起しようとしている。
J・マンデイ『翻訳学入門』が、翻訳学の全体像を知り、研究の糸口の指針となる優れた入門書であるのに対し、本書は「翻訳とは何か」という根源的な議論への起爆剤になる理論書である。
A・ピムは比較文学を学んだ後、社会学、哲学、言語学、翻訳学を修め、現在、翻訳通訳・異文化間研究分野で大学院生の研究・実践指導にあたっている。世界中で講演や講義を行いながら研究者育成に精力的に取り組み、そのカリスマ性で多くの新進翻訳研究者が師事を仰ぐ存在である。英語、フランス語で発表してきた著書、編書、論文は200を超え、翻訳理論・研究の分野で最も引用される学者の一人。最新の翻訳事象に注意を向け、翻訳の根源的テーマに対し鋭い問題提起をし続け、困難な課題に真っ向から挑戦している。これはそうした著者の、翻訳学への情熱と健全な批判精神がみなぎる一書である。

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