歴史は景観から読み解ける

歴史は景観から読み解ける

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出版社
ベレ出版
著者名
上杉和央
価格
1,870円(本体1,700円+税)
発行年月
2020年10月
判型
B6
ISBN
9784860646349

日本の風景に潜む、その土地の歴史を解き明かす。

「天橋立は、16世紀ごろまでは短かった」というと驚かれるでしょうか? 実はあることが理由で、17世紀後半から急激に延び始め、約50年の間に300メートル以上伸びたといわれています。
このように現在なんの疑問もなく見ている景色にも、そこに刻まれた痕跡や古地図・史料をもとに調べてみると、意外な事実が隠されていることがあります。
本書では、何の変哲もない交差点から道や観光地、そして重要文化的景観まで、それらの景観に潜む歴史を「歴史地理学」の手法で実際に解き明かしてきます。
「昔、この場所には何があったのか」「この地域は現在までどのように変化してきたのか」など、ある場所に積み重なった歴史を辿るおもしろさにあふれる一冊です。

目次

第1章 歴史と地理の交差点
 日常の交差点/歩く目線と地図の目線/古い地図をたどる/南方向以外の道の由来/場所の歴史
 コラム①昔ばなしの語るもの
第2章 歴史の道をたどる
 銀の馬車道/資料をみつける/歩くための地図/踏査の道具/銀の馬車道の踏査/見ようとしないと見えてこない
 コラム②唱歌から浮かぶ日本の風景
第3章 道を比較してみる―銀を運ぶ二つのルート
 石見銀山/銀の道の特徴/銀の道を歩く/山と海をつなぐ道
 コラム③羽衣伝説と松
第4章 観光名所の歴史地理を探る
 日本三景/天橋立の地勢/国府はどこに?/国府の諸施設を結ぶ道/府中の門前集落と寺社
 コラム④「景観」と「風景」の違いとは?
第5章 「景観」の誕生―文化的景観とは何か?
 「景観」の周りが騒がしい/景観の誕生/ラントシャフトとの遭遇/見た目派とまとまり派/結果と過程/文化的景観/二つの美しさ
 コラム⑤アンドリューズ夫妻の世界から
第6章 自然と暮らしが生む文化的景観を読み解く
 奥内の棚田/水の恵みと限界/信仰の地理的環境/集落の中心/まとまりのバラエティ/絶品の「くじゅうな飯」/生物相の語る豊かさ/バランスの取れた景観
 コラム⑥四季のイメージ
第7章 景観の変遷を読み解く
 延びる天橋立/文珠の景観/山沿いの集落/天橋立の公園化とレジャー/初三郎のみた宮津/天橋立とともに
 コラム⑦五感で感じる景観
第8章 山村景観から地域の歴史と個性を読み解く
 1東草野の山村景観  伊吹山/東草野の里
 2雪との共生  雪の備え/雪と生業/水の活かし方/水利用の比較誌
 3東草野の交通・交流  山を越える交通・交流/七曲峠と吉槻/東草野らしさ
 コラム⑧場所の記憶を伝える

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