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冬晴れの続く十一月。
小間物商「丸藤」の看板姉妹・里久と桃は、飾り職人の清七に、鷲神社の酉の市に案内してもらうこととなった。
待ち合わせた社に着くと、清七は母娘らしきふたりを連れていた。
愛想のよい母親と反対に、娘・お豊はつれないどころか、敵意むき出しである。
その理由とは──。丸藤の品には手が出ない女たちを喜ばせたいと願う姉・里久。
いつもまっすぐな姉にほだされ、少しずつ己に素直になっていく妹・桃。
日本橋の老舗小間物商をもり立てる姉妹の物語、大好評第三作。
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