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学校の帰り道、拓真が「ほりだしもの屋」で見つけたのは、袋に入っていたピンクの卵。ふ化させてみようと調べていくと、中南米の伝説の鳥、「王さま鳥」の卵では? と思い始めた。言い伝え通りに卵を回転させて月の光に当てると、ついに卵からヒナが産まれた。拓真の苗字は大橋で、さらに王さま鳥だから「オオハシ・キング」と名付けて、キンちゃんと呼ぶことにした。
大きくなるにつれ、簡単な言葉を話すようになったキンちゃん。最初こそ、口まねをしているだけかと思っていたら、人間の言葉を理解して話していることがわかった。ところが、キンちゃんは、思ったことをそのまま口に出すので、家族や友だちを傷つけたり、怒らせてばかり。拓真は、なまいきなキンちゃんに悩まされて……。
この世には存在しないはずの伝説の鳥を飼うことになった拓真が、動物を飼って育てること、そして動物にとっての幸せとは何かを考えながら成長していく姿を描いた物語。
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