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「天照大神の天岩屋戸隠れ」「素戔嗚尊八岐大蛇退治」「出雲の国譲り」「天孫降臨」「海幸山幸」……。多くの方が耳にしたことがある日本神話のタイトルである。
『日本書紀』は、神武天皇が初代天皇として即位される前の日本についても書き記している。天地開闢以来のさまざまな出来事であり、いろいろな個性(神性)を持った多くの神々が登場する。
これらの神話はすべて創作であるとされてきた。だが、本当にすべてが架空の物語な
のだろうか。
本書は、神代の物語にも何か下敷きとなる出来事があった。さもなければ、これほど具体的で生き生きとした物語を紡ぐことはできない、と考える著者が、神代の真実の系譜を復元し、初代天皇の即位=ヤマト王権の誕生以前の日本で何が起きていたのかを解き明かす、意欲的で刺激的な一冊である。
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