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過酷な運命を背負った少女カットニス・エバディーンを主人公に据えたディストピア小説『ハンガー・ゲーム』シリーズの前日譚。
主人公は、カットニスの宿敵ともいえる、恐ろしい独裁者コリオレーナス・スノー。
バラをトレードマークにし、いかなる毒にも耐性があり、誰も信用しない老大統領──彼にも少年時代があった。
それも、高貴な家柄に生まれたものの両親と死別し、祖母といとことともに貧しい生活に耐えながら、必ずのし上がると自分に言い聞かせていた時代が。
キャピトルに対して反乱を起こした12の地区をいましめるため、毎年各地区から少年少女が1名ずつ選ばれ、最後の1人になるまで殺し合いを行う恐怖の催し「ハンガー・ゲーム」。
記念すべき第十回めの新しい試みとして、贄の教育係に任命された18歳のコリオレーナス・スノーは、貧しい境遇から抜け出すため、優勝を心に決める。
だが、彼が担当することになったのは、最も弱い第十二地区の少女だった。そして少女の唯一の武器は、歌だった──。
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