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ーー吾等の生活は地より出で、地を耕し、地に還へる、是のみである。之を土民生活と言ふ。真の意味のデモクラシイである。地は吾等自身であるーー(石川三四郎「土民生活」)
幸徳秋水、大杉栄と並んで日本のアナキズム運動の先駆者と称されながら今や忘れられた思想家・石川三四郎。エドワード・カーペンター、エリゼ・ルクリュ、田中正造を生涯の師と仰いだ石川の思想を深化させたのは七年に及ぶ亡命先のヨーロッパでの百姓生活だった。その思想は「土民生活」に昇華し、後半生は東京郊外で農耕と共学の半農生活を実践した。戦争下にも自給自足の土民生活を続け、八十年の長き生涯を少数者として生き抜いた。
その石川が晩年に放った〝光と薫〟を一身に受けた著者が、評伝の枠を超えて著した一巻の紙碑、ここに復刻。
解説は森元斎。
「石川の思想や行動には、未だにくめども尽きぬ源泉が噴出している」(本書解説より)
*本書は1987年にリブロポートより刊行された『石川三四郎ー魂の導師ー』(大原緑峯名義)に「新版あとがき」及び「解説」を加えて復刻したものです。
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