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物性物理学の醍醐味が電子間相互作用によって生じる多様な物質相の出現にあることは多くの研究者によって認識されている.中でも超伝導や磁性は最も重要な現象と考えられ,それぞれが物性物理学の大きな分野を形成していた.銅酸化物高温超伝導体の発見の意義はその両者が密接不可分であり,その理解には固体電子論を系統的に展開する必要性があることを,我々に認識させた点にある.本書を「磁性物理の基礎概念」と名付けた理由は,磁性現象を素材として物性物理学の基本的概念を読者が身につける一助となることを願ったからに他ならない.局在スピン系の磁性および遍歴電子系の磁性の両者を統一的に眺める視点が重要であるが,そうした姿勢が必要不可欠であることを具体的な事例として明らかにした近藤効果および重い電子系の物理を同じレベルで記述するように努めた. [「序文」より]
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