恋々

徳間文庫

恋々

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出版社
徳間書店
著者名
東山彰良
価格
781円(本体710円+税)
発行年月
2020年9月
判型
文庫
ISBN
9784198945923

東山文学の要となる青春小説の金字塔!

元引きこもりの十九歳。中国の砂漠をひた走る!

【20代書店員(女性)感想】

中学時代に告白するもその文章を裏サイトに載せられて引きこもり、Fラン大学に入学しやっと外に出るも今度は中国人の少女を相手に失恋する。
ここで実らない恋だと自覚するも勢いで中国に飛び込む若さゆえの行動は迷走しているとは言え、青春以外の何者でもない。平たく言えば自分探しの旅ですが、その自分探しの舞台が色々な歴史を背負う中国であることや、主人公高良が周りの人々と積極的に混じり合うことによって展開が面白くなっていました。
所々に比喩が混じり、主人公と周りのふとした会話にはどうもさらっと読み進めてはいけない大事なことが見え隠れしていて何回もページで頭をフル回転させました。
好きだったのは森のアトリエのタバコの灰皿のシーンで、『灰皿さえ灰皿でいられない場所で、人間が人間らしく生きられるものだろうか?』
鋭いけど高良らしい視点でこの物語に一貫したテーマがギュッと詰まっていました。

【読者からのメッセージ】
本書の中にみなぎっている活力は読者に走る力を与える。躊躇いをどこかに追いやってくれる。そして、どこかに向かって走りたくなる。バイト先の先輩に誘われた盗難車移送のため、訪れた黄土高原で、偶然目にした、歴史によって狭間に取り残された女性を救うために行動を起こす。結果的にこれは失敗に終わるけれど、高良の中に芽生えた意識は、一連の行動なくして生まれなかった本物の魂だ。彼の恋心は時間を経て人間に対する大きな愛へと成長している。こんな青春パンクを見せつけれて、その場にじっとしていられるわけがない。
『さよなら的レボリューション』改題した作品です。

「どうしてひとりぼっちじゃ駄目なのだろう」

失恋、傷ついた魂、新たな世界への旅、
出会いと諍い、失望と渇望、驚愕、震撼そして
決断――。
主人公、高良伸晃が体験するすべてが愛おしい!

心揺さぶられる物語!

池上冬樹氏『流』や『僕が殺した人と僕を殺した人』で東山彰良に触れた読者は、是非とも本書を手にとって欲しい。東山文学が大きく飛躍するうえで、欠かせない要の作品であることがわかるだろう。

弁当工場でバイトしながら、
三流大学に通う高良伸晃は19歳。

教室で、陸安娜という中国人女子学生に惹かれる。
しかし、安娜に恋心をずたずたに引き裂かれ、
中国に短期の語学研修へ。

その後、上海で偶然出会った
バイト先の先輩に頼まれ、
盗難車の移送のため、一緒に上海から西安、
そして黄土高原の沙漠へと向かう。

中国大陸を疾駆する道中で出会った人々の
凄まじいドラマ。
水漏れした心が旅の中でたどり着いた世界…。

動くことへ熱く駆り立てる長篇青春小説!

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