残念こそ俺のご馳走。

残念こそ俺のご馳走。

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出版社
ミシマ社
著者名
バッキー井上
価格
1,870円(本体1,700円+税)
発行年月
2020年9月
判型
四六判
ISBN
9784909394354

俺はうまいものよりもっとええもんを知っている



人生の深い真理、あるいは酒場の単なる戯言――全ては読む人、あなた次第!



『Meets Regional』創刊号から休まず連載をつづけた、

バッキー井上によるレジェンド・コラムのベスト版。



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うまいものが食べられる店に行っても俺は何を食べたかいつも憶えていない。あまり眼中にない。うまいものより相棒や仲間とのそのときその場の「残念」こそ俺のご馳走だ。「残念」のない店はつまらない。(本書p68より)





例え酒場が臨時休業であってもそれは街で生きている実感であり、料理や酒が今ひとつであってもそれは残念というご馳走である。だから写真を撮る必要がない。(本書p95-96より)



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昭和、平成、令和、三つの時代を駆け抜け、いや、倒れそうになりながら、ときに倒れてもなお、ほうほうの体で歩きつづけるバッキー井上。

父・ケルト井上のこと、水道屋で住み込みをしていた時代、「先生」のもとで門前の小僧をしていた頃、街場での先輩たちとの出会い、そして別れ・・・。変化することを恐れず、三回り以上も年下の若者たちと道中する。一方、なんでも「サラ」(新品)に買い換えることに違和感をもち、「あー手練れ、あー修繕」と呟く。「もはや戦闘ではない。」「傷があるから不況に勝てる。」「古漬は曲がるが浅漬は折れる。」「バーは誘いもしないし、引き留めもしない。」「ココロ折れても、生きる」・・・哀愁やら愛着やら含羞やら色気やら真理やら、さまざまが詰まった数々の名フレーズとともに綴られた、京都・大阪の酒場の稀有で魔球な「記憶」集であり極上コラム集。

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