昭和二十年~昭和四十年
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表現の激しい変遷
著者のライフワーク、明治以降の新劇史を辿る第二巻。本巻は第二次世界大戦での敗戦以降、激しい変遷を重ね、小劇場運動が萌芽を見せる60年安保後までを描く。
敗戦により思想表現の自由が保障され、占領下の新劇界は共産党の強い影響のもと、左翼勢力が始動する。俳優座、民芸、文学座の「三大劇団」が新劇界をリードし、「もはや戦後ではない」という経済状況の好転を受けて、新進劇作家たちも次々と登場してくる。
安保闘争の嵐のなか、新劇界も新しい波がうねりを高めてゆく。不条理演劇の代表ともいえるベケット『ゴドーを待ちながら』が上演され、寺山修司や清水邦夫といった、70年代の旗手たちがデビュー、一方で戦後結成された労演が、三大劇団を中心に地方公演を広げていく。
そして東京オリンピックの開催、ベトナム戦争が熾烈化するなかで、小劇場運動の旗手唐十郎も登場し、劇団制の枠を超えた運動が活発になってゆく。
こうした動きを、劇評など豊富な資料を駆使しながら、著者は自らの同時代性を共有しつつ、貴重な証言記録として記していく。
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