日露戦争後、第一次世界大戦前夜……来るべき時代を予見する“ミュージカル”
第一次大戦前夜の1912年、後藤新平(1857-1929)の原案で制作された『劇曲 平和』。紛争たえざる欧州の社会情勢を寓意した登場人物を配して語られる平和を「誘惑者」は「鎧へる平和」と看破する。後藤の逓信大臣時代の部下で、文芸誌『明星』で与謝野(鳳)晶子と並び称されながら忘れられた詩人、平木白星。白星の筆を通して、後藤新平が思い描いた真の「平和」とは?
[特別寄稿]出久根達郎
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