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戦後日本の最大の思想的課題は、日本を敗戦にまで突き進ませた「ナショナリズム(昭和超国家主義)」の解明だと言われました。橋川文三(1922〓1983)はそのテーマに正面から取り組み、自身の戦争体験をふまえてその課題の本質を初めて示したことで知られています。
独学者として野戦攻城を続けるごとく思索の旅を続け、極めてオリジナリティの高い精神史を紡ぎ出したその足跡を克明にたどる力作評伝です。さらに橋川を知ることは丸山眞男、柳田国男、吉本隆明、鶴見俊輔、三島由紀夫、竹内好らの精神を考えることでもあります。
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