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久保栄が亡くなった1958年に、清水邦夫と福田善之がデビュー。久保栄や村山知義たちが切り開いた輝かしいリアリズム演劇の時代に反旗を翻す若い劇作家の登場であった。以後、半世紀にわたって展開された清水邦夫の劇世界をひも解いていく。
「木冬社で舞台化された清水戯曲は、可能な限りみた。そしていつも心豊かにしてくれた。ほとんど落胆したことはなかった。これは稀なことである。いつも松本典子のあの声とセリフと身体がなくては、清水邦夫の世界は完結しないような想いを抱かせた。それは清水戯曲の女性は、松本典子に宛ててかかれているからだ。こんな幸せな女優は他にいないだろう。」(著者)
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