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2025年、大阪が日本を救う!!
オリンピックの開催が不安視されるなか、関西で変化がおきていた。
先行きが不透明な日本経済は、万博をきっかけに再興できるのか?
◆2019年6月の大阪G20、2021年のワールドマスターズゲーム関西、2025年の大阪万博と、国際イベントが開催される機会が増え、注目が高まっている大阪。本書では、「大阪のおばちゃん」や大阪・京都・神戸のライバル関係による関西の分断など、身近なテーマにも触れながら、万博に向けて大阪がどのように変化してきているのかを、データや写真を基に紐解く。
◆大阪の人間にとって、1970年の大阪万博は唯一の成功体験だった。祖父が万博、父が花博を経験し、自分が2025年に何かしたいという若手経営者が多い。大阪で代表的なスタートアップの集積地は新大阪駅南側の西中島地区近辺にある「にしなかバレー」と大阪駅前だ。エンジニアを採用しやすいのも特徴となっている。東京に比べるとまだ遅れをとっている部分もあるが、関西の開業率は15年から3年連続で全国平均を上回り、今後も注目が期待される。
◆大阪では開発も盛んだが、注目すべきは西成区の「あいりん地区」だ。インバウンドブームがここを大きく変えようとしている。JRも乗り入れる新今宮駅に隣接する「ホテル新今宮」の客室稼働率は常に8割を超える。あいりん地区周辺では旅慣れた外国人バックパッカーが大阪市中心部などに比べた「値ごろ感」にひかれて宿泊施設に泊まるようになり稼働率が上昇。収入が増えたことで内装の充実や外国語表示など積極的な「設備投資」に取り組む余裕が生まれ、それが一層の訪日客を招き入れる好循環を生んだ。19年の調査でも訪日客数が16年の約2.3倍と関西地区で2番目の伸び率となった。
◆著者は、2014年~19年7月まで日本総合研究所調査部の関西経済研究センター長を勤めていた。今年7月からは、より広い範囲をみるマクロ経済研究センター所長に就任した。2019年度の大阪府「万博のインパクトを活かした大阪の将来に向けたビジョン」有識者ワーキンググループメンバーにも参画している。
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