自動運転のためのLiDAR技術の原理と活用法

設計技術シリーズ

自動運転のためのLiDAR技術の原理と活用法

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出版社
科学情報出版
著者名
伊東敏夫
価格
4,950円(本体4,500円+税)
発行年月
2020年4月
判型
A5
ISBN
9784904774892

自動運転技術が現実的なものになってきた。自動運転技術は先進的な自動車を生み出すだけではなく、あらゆるロボットや移動体の自律走行に応用可能である。すなわち、自動運転は100 年に一度といわれる自動車の革命的技術だけではなく、内閣府が提唱するソサエティ5.0 の必須技術といえる。

自動車だけでなく、工場の無人搬送車、ドローンによる宅配システム、自律移動ロボット等を実現するものなのである。自動運転技術には、自車がどの位置にいるのか把握するための自己位置推定技術、測距センサ等を活用し周りの環境を認識するための外界認識技術、自車位置と向き速度等を総合的に判断するための行動計画技術、ステアリングやブレーキの操作を行うための車両制御技術という4 大要素技術に分類できる。自己位置推定技術はGPS の精度向上やSLAM(Simultaneous Location and Mapping) 技術の進歩により現実的なものになっており、行動計画や制御技術は高速道路で前方走行車に追従するアダプティブ・クルーズ・コントロールACC( Adaptive Crouse Control) や自動ブレーキの開発により実用化されている。

ところが、外界認識技術はACCや自動ブレーキに使われてはいるものの、自動運転レベルの精度はこれまで難しかった。そこへGoogle LiDAR( Light Detection and Ranging あるいは Laser Imaging Detection and Ranging) を使った自動運転車の公道実験を行うようになり、一気に自動運転ブームになったのである。同時に、LiDAR が外界認識の切り札として認識され俄然注目され始めた。LiDAR によって計測されたデータ群はポイントクラウドと呼ばれ、ポイントクラウドを処理することにより外界認識 (物体認識) やSLAM を行うことができる。LiDAR によるSLAM はGPS が得られない屋内でも有用なため、移動ロボットやドローンにも適用可能である。また、LiDAR による物体認識はロボットアームのビン・ピッキングにも使えるものである。

本書はLiDAR の歴史、構造原理から、SLAM や物体認識手法、そして今後の展望についてわかり易く解説する。

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