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本書は、街並みの表層には現れない東京のディープなストーリーを探ろうとするものだ。
語り手は「建築」である。
そこに登場するのは、人間であり、事件であり、社会であり、文化である。建築を語るのではなく、建築が語るのだ。東京の主要な建築を選んで語らせよう。文化的な意味の強い建築を選んでいるが、それはある種特別な、華麗な空間であり、権力の空間であり、小津映画に登場する住宅とは対極にある。
(プロローグより)
建築家でもあり、文筆家でもある若山滋氏による、建築と権力、文化をめぐるエッセイ。本稿は「Yahoo!ニュース」の「THE・PAGE」欄に連載された「都市化の残像」を大幅加筆・修正し単行本化。
東京駅が皇居を向いて建設された理由など建築と権力の関係や、明治期に活躍したジョサイア・コンドル(ニコライ堂、帝室博物館、鹿鳴館などを設計)やフランク・ロイド・ライト(東京帝国ホテル、自由学園などを設計)などの外国人建築家とその弟子たちの手による建築物の紹介、そして辰野金吾や安藤忠雄、村野藤吾、篠原一男などの建築家の作風や建築観を詳解する。
軽くするすると読める筆致ではあるものの建築家ならではの鋭い視点が興味深く、知的好奇心を刺激される。
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