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正義論の多様性とは結局、「人間は社会的動物である」ということの理解の多様性である。
本書には、社会の正しいあり方というだけにとどまらない人間論としての、また、イエス・キリストの愛と切りむすぶ西洋中世の多彩な正義論がある。古代ギリシアを継承し近代へとつながる中世の豊かな思索は、現代の正義論を根本から再吟味する機会を与えてくれる。
京都大学副学長・中世哲学会会長 川添信介
正義とは、もっとも広い意味では、個々の人間や共同体が本来もつべき「正しさ」である。正義論 とは、この個人と社会の正しさにかんして、その内実となる意味を明確にするために、人間の本性や 社会の構成原理をめぐる哲学的分析を行い、人間が従うべき法や道徳の原理を明らかにすると同時に、 このような原理が採用されるべき根拠を合理的に説明するものである。(「はじめに」より)
本書は西洋中世とその前後の時代におけるさまざまな正義論を再考することで、西洋中世における正義論の多様な哲学的展開、複雑に入り組んだ影響関係を浮き彫りにし、その中に現代的意義を見出す試みである。
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