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人々の生活に深く関与し、人生に小さなドラマをもたらす存在である『鉄道』に関する6つの詩をテキストに作曲された混声合唱曲集。レジデントアーティストである信長貴富に東京混声合唱団が委嘱した作品で、2020年2月8日 東京混声合唱団 第252回定期演奏会(指揮:山田和樹/ピアノ:福間洸太郎)にて初演された。半世紀ぶりとなる山手線の新駅開業(高輪ゲートウェイ駅)が作曲の大きな動機となった。実際に列車の走る様子を声で豊かに描く曲から始まり、故郷やそれぞれの人生に寄り添う『鉄道』に様々な角度から想いを馳せる曲が続く。終曲の〈恋の山手線〉は四代目・柳亭痴楽が落語のまくらとして使っていた「綴り方狂室」というシリーズのひとつで、山手線の各駅名を面白おかしく紹介していく内容がそのまま活かされ、合唱曲としても演奏効果の高い痛快な作品として仕上がった。それぞれの曲が多様な魅力を持っているので、抜粋の演奏でも効果てきめんである。
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