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目付総意で選んだのは、老中たちの信頼も篤い、奥右筆組頭だったが…
「湯呑み所」での喧嘩騒ぎや、泥酔旗本の水難救出騒ぎ、妻の密通での成敗騒ぎなど、忙殺される目付の膝元で、前代未聞の不祥事が……。
一人抜けた目付の後任に、目付全員の総意で選んだのは、奥右筆組頭の牧原佐久三郎。
日々御用部屋に出入りし、上方の信頼も篤い牧原は、「切れ者」としてもつとに知られていたので、目付としても期待されていた。
新任早々、元の職場である奥右筆方の不祥事に関わることになるが、その後、自らが目安箱により訴えられ、捕縛されてしまう…。
目付衆は果たして牧原を救えるか。
◆ 著者について
藤木 桂 ふじき・かつら
千葉県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。
テレビドラマの企画脚本などを経て、本格時代小説に挑戦。シリーズ第一弾『本丸 目付部屋 権威に媚びぬ十人』でデビュー。
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