取り寄せ不可
誰にだって、逃げ出したい時がある――
悩みを抱える人々が、駆込寺の門を叩く。
落飾した皇女が住持を務める比丘尼御所。
そのひとつである林丘寺では、前住持であり後水尾帝の皇女・元瑶と、
現住持である霊元帝の皇女・元秀を中心に、宮中と同じような生活が営まれていた。
四季折々の年中行事、歴代天皇の忌日法要を欠かさず行い、
出家の身でありながら、和歌管弦、琴棋書画を嗜む。
尼たちの平穏で優雅な暮らしのなかに、
ある日飛び込んできたのは「助けてほしい」と叫ぶ、若い娘だった――。
現世の苦しみから逃れた、その先にあるものとは何なのか。
雅やかで心に染み入る連作時代小説。
よく利用するジャンルを設定できます。
「+」ボタンからジャンル(検索条件)を絞って検索してください。
表示の並び替えができます。