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高齢者の健康寿命を延ばしフレイルを防ぐためには、どのような運動を行えばいいのでしょうか? リハビリセラピストの効果的な指導とは? 運動のプログラムだけでなく、その指導のしかた、ポイント、声かけ、専門家としての視点まで、運動機能のレベル別にイラストでわかりやすく解説しました。
[目次]
高齢者の機能レベルにあった運動プログラム 概論
機能レベル別運動プログラムⅠ:ロバスト編
機能レベル別運動プログラムⅡ:プレフレイル編
機能レベル別運動プログラムⅢ:フレイル編
機能レベル別運動プログラムⅣ:要支援・介護編
コラム:安全面への配慮
【序文】
急速に進展してきた高齢化の中で、いわゆる不健康期間の短縮は高齢者の健康維持に貢献するだけでなく,社会保障費の抑制につながる重要な対策と位置付けられている。要介護の予防や重症化予防が推進される中で、重要視されているのが運動である。これまでに報告されてきた数多くの研究により、運動には身体機能を高め、日常生活活動能力を維持し、健康期間を延伸させる効果があることが示されている。そのため、高齢者に適切な運動指導を行い運動習慣を定着させることは、社会保障費の抑制にもつながる重要な課題である。
高齢者に対する“運動指導”といっても、そこには「さまざまな機能レベルの高齢者」に対する「複数の運動種目」が存在し、非専門家にとっては決して容易な指導ではない。たとえば、同じ筋力増強を目指す場合でも、介護予防を目的とする比較的元気な高齢者と重症化予防を目指す要支援・介護状態にある高齢者に対して、同じ運動内容で指導しても,どちらの高齢者にも同様の効果が得られるとは言い難い。また、複数の運動種目をバランスよく提供することが理想であるが、その運動種目の選定は決して容易ではない。
本書ではこのような課題に対応すべく、専門家が各機能レベルの高齢者に対してどのような視点で各種運動の指導にあたっているのか、その方法について体系的にまとめた。その際、単純に指導方法を記載するのではなく、専門家の視点、声がけ、運動のポイントを“見える化”し、現場の臨場感をそのまま紙面に反映できるように意識した。
運動指導には古くて新しく、簡単そうで難しく、伝わりそうで伝わらない、そんな奥行きがある。本書がそのような奥行きと向き合うきっかけになり、さまざまな場面で運動指導が実施されるようになり、多くの高齢者に運動が届けられる、そんな存在になることを期待したい。
筑波大学人間系 教授
山田 実
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