美知加計

美知加計

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出版社
ふらんす堂
著者名
河内文雄
価格
3,300円(本体3,000円+税)
発行年月
2020年3月
判型
A5変
ISBN
9784781412399

◆第一句集



それにしても舌鋒鮮やか。これがほんの二、三年での達成であるから、新人としてもて囃される時期などなかった。既にして熟練。彼は〝只者?ではない。「銀化」に軽い気持ちで誘ったのは誤算だった?それとも、今後の「銀化」の太い屋台骨になる?あとで私は先見の明があったねと言われたいと思う。どちらにしても巨大な鉱脈に打ち当たった感触がある。

(中原道夫)



◆「美知加計」十句選

足先を斥候に出す初湯かな

水虫お主もなかなかやるよのう

すさまじや心の縁に畳み皺

天や火の上に火つくりどんど焼

紅梅はうみ白梅はやま似合ふ

消すために書く黒板や鳥雲に

晩学はすなはち初学梅ひらく

見栄もまた心の砦ほととぎす

父の日はいつしか偲ぶ日となりぬ

せうそこの絶えてひさしや花氷

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