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『愛国行進曲』から『リンゴの歌』へ──。
戦時ナショナリズムから戦後民主化の時期にかけて変質する音楽教育の流れを分析する。自身も歩んだ音楽の道に影を落とす戦争体験。社会の右傾化する思考の広がりに音楽の視点から冷静な判断材料を示す貴重な昭和史研究。
「このような戦後学校音楽の変質過程は今日どれほどに認識されているのであろうか。まことに心許ない。どうしようもない過去のできごとと受け流されているとすれば、ここに歴史認識の根本がある。天下りの教育の政策と行政にパッシブにしか対応できない斯界の体質である。つまり音楽と教育に本来の自由・創造・実験の原理がないがしろにされている現実に対する認識の根本問題である」 (あとがきより)
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