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江戸時代の聖僧・慈雲尊者が、仏教の十善戒をもとに、人間の生と死、人としての生きる本当の楽しみを説いた名著の現代語訳と解説。
《はしがき》より抜粋
尊者が大衆に伝えたかったことは仏教思想の真髄を説きながらも、人とは何か、人はどこから生じてどこに去っていくのか、生と死のしくみ、自然と物と心との関係など、必ずしも仏教に限定した内容ではありません。その尊考が心血を注いで著わされた『十善法語』は、現代から未来に向けて、否、いつの時代においても仏教の真髄を説く書としては勿論のこと、貴重な啓発書としても読み継がれてほしいものです。この『十善法語』がこの世から途絶えることがないよう、現代に受け入れられる形にしておきたいと考えたのは、以上のような理由によるのです。
?中略?
本書では各巻に解説を加えましたが、これは解説というよりも未達の者の管見に過ぎません。そこで、読者の理解のために参考資料として『十善法語』以外からも尊者の著書から関連する法語を選び、また、釈尊の教えとして最古の経典である『スッタニパータ』と照合しながら解説の助けとさせていただきました。紙面の都合上、語句の細かい説明までには及ばず、尊者が常に語られる仏法の核心部分を中心に取り上げるに止まりました。本書は全訳ではありませんが、現代語訳の部分だけを続けて読んでいただくことで『十善法語』の大筋がとらえやすくなると思います。ともかく、二百五十年前の文体のままでは、この高遠な著書に目を通す人もなくなることを恐れ、非才を省みず上梓にいたりました。多くの方々に尊者の意図が少しでも伝わるための手引きとなれば幸いです。
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