児島虎次郎は日本近代洋画の黎明期に印象派の先駆者として活躍し、クロード・モネの《睡蓮》、エル・グレコの《受胎告知》、ゴーギャンの《かぐわしき大地》など数々の西洋名画を買い付け、大原美術館の「大原コレクション」の礎を築いたことでも知られます。
20世紀初頭、絵画修行のためにフランスやベルギーを中心に約5年間滞欧。その後も2度にわたり渡欧し、ヨーロッパ各地やエジプトなど各所で見聞を広めました。進取の気質で写真術にも親しんでいた虎次郎が、その間に各地の風物や交流を深めた人々を写
真に収めており、1世紀の歳月を経た現在では大変貴重な資料となっています。画家・児島虎次郎が「もうひとつの眼」で捉えた100年前の写真表現が、いまよみがえります。
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