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●安永四年(1775)江戸――実在した将棋指しの物語
江戸には代々、将棋で俸禄を得る“将軍家将棋指南役”、つまり幕府公認の将棋指しがいた。実在した「将棋御三家」である。この物語は、御三家筆頭・大橋本家当主にして、後に八世名人を襲位する「九代目大橋宗桂」と、彼を巡る将棋指したちが織りなす葛藤と真剣勝負、夢と情を描いた本格将棋ドラマである。
長崎、熊本で繰り広げられた激戦を制し、散逸した初代大橋宗桂の棋譜7冊のうち2冊を手にした宗桂達は、残りの手がかりを「渦梅の家紋」に見出し再び江戸に戻る。門外不出の棋譜に秘められた意味を解き明かそうとする宗桂に襲い来る刺客、棋譜を狙う者の目的…将棋家から広がる謎と陰謀が波紋となって江戸を揺らし、物語はクライマックスへ!!
●大幅加筆&大増ページの完結編!
全288ページ、厚さは前巻の約1.5倍。雑誌掲載時には描かれなかった結末も収録した完全版!
●指さない「観る将」でも将棋の内容が分かる!
最強タッグが伝える本物の「真剣将棋」と「将棋家元の謎」
本作で指される将棋は、現存する江戸時代の棋譜をベースにしたものはもちろん、それとは別に約半数は将棋界を代表するトップ棋士・渡辺三冠(棋王・王将・棋聖)の手で組み立てたもので構成。そこに「哲也-雀聖と呼ばれた男-」を大ヒットに導いた星野先生による、濃密なキャラクターと心理戦が加わり、さらに史実も絡んだ深みのある「本格将棋エンターテインメント」に。最終3巻でも渡辺三冠による、作品内の「棋戦解説コラム」を書き下ろし掲載! 新しい将棋漫画体験の集大成がここに!
【著者】
漫画:星野泰視【ほしの やすし】
『哲也-雀聖と呼ばれた男-』で2000年度第24 回講談社漫画賞(少年部門)を受賞。コミックス発行部数は1600万部に達し、地上波アニメ放送、ゲーム化、遊技台化と、麻雀漫画としては異例の大ヒットを記録した。それ以降も『少年無宿シンクロウ』(全6巻/講談社)、『デラシネマ』(全8巻)、『ABC殺人事件』(全4巻)、『江川と西本』(全12巻/すべて小学館)など、幅広いジャンルで活躍。
監修:渡辺明(棋王・王将・棋聖)【わたなべ あきら】
2000年4月に15歳で四段昇段(プロ入り)、史上4人目の中学生プロ棋士(史上5人目は藤井聡太七段)としてデビュー。2005年に21歳7ヵ月で史上最年少九段に昇段。初代永世竜王、永世棋王の資格を保持。なお、複数の永世称号を獲得した棋士としても史上4人目にあたる。2020年3月現在、保持タイトル最多を誇る棋界の第一人者であり、羽生九段をはじめ棋界10強が集う順位戦A級リーグを全勝で突破。豊島将之現名人への挑戦が決定し、初代大橋宗桂以来28人目の名人位に王手をかける。
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