厚い信任を受けたポルトガル人宣教師の見た織田信長の素顔。一五六八年、初めての謁見の様子から、安土築城、八二年の本能寺の変、直後の明智光秀の死まで。戦国日本の第一級史料「日本史」から信長に関する章を訳出し、詳細な訳注と解説を加えた。文庫化にあたり新たに人名索引を付す。
〈解説〉和田裕弘
(目次より)
Ⅰ 回想の信長
第一章 信長の素性、およびその性格、権勢、富、ならびに彼が到達した顕位と公方様の複位について
Ⅱ 信長とフロイス
第六章 ルイス・フロイス師が、信長の許で援助を求めるために美濃国に赴いた次第、ならびに彼(信長)が彼に示した寵愛について
第八章 公方様と信長の葛藤、ならびに上京焼失の際、教会に生じたこと
Ⅲ 信長とオルガンティーノ
第十章 五畿内の諸事の発展、ならびに安土山の神学校について
第十一章 安土山で収め始めた成果について
第一二章 ジュスト右近殿が信長に投降した時に示した英雄的行為、ならびにその際、オルガンティーノ師とキリシタン宗門が蒙った大いなる苦悩について
第一三章 信長が荒木一族に課した厳罰のこと、ダリオの追放、ならびに三ケ殿とその息子が蒙った生命の危険のこと
Ⅳ 安土山にて
第一六章 信長がその富、権力、身分のために陥った大いなる慢心と狂気の沙汰について
Ⅴ 本能寺の変・山崎合戦
第一七章 明智が謀叛により、信長、ならびに後継者の息子を殺害し、天下に叛起した次
第十九章 明智の不運と十一日後の死去について
など
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