私たちは民主主義体制のなかにいるが、民主主義的に統治されているとはいえない。この大きな乖離が今日の幻滅を生み出している。執行権の力が強大化し、「民主主義の大統領制化」が進むなか、民主主義の難問にどう答えるか。
いま民主主義が直面する大きな問題は、人々が政治参加できる手段である選挙が、執行者を選ぶだけのものになっていることだ。そうした「承認の民主主義」では、人々は「一日限りの主権者」でしかない。民主主義を自らの手に取り戻す「行使の民主主義」のためには何が必要だろうか。
権力の中心が立法権から執行権へと移行する統治の歴史を明らかにし、新たな民主主義の展望をひらく。ロザンヴァロンの民主主義論の総決算。
よく利用するジャンルを設定できます。
「+」ボタンからジャンル(検索条件)を絞って検索してください。
表示の並び替えができます。