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推薦のことば
◎世界文化遺産富士山ヴィジョンの精神を忘れることなく、
美しい富士山を今のまましっかりと保全し、伝えることが世界遺産登録にかかわった私たちの使命である。
(遠山敦子 静岡県富士山世界遺産センター館長 元文部科学大臣
元NPO 法人富士山を世界遺産にする国民会議理事長)
◎世界文化遺産登録に向けた貴重な実務記録書であり、未来をめざしたさらなる保全管理に迫る。
(横内正明 都留文科大学理事長 元山梨県知事 元富士山世界文化遺産登録推進両県合同会議会長)
◎富士山世界遺産への道のりを実務者が存分に語り明かす。これからの課題にも肉薄!
(川勝平太 静岡県知事 元富士山世界文化遺産二県学術委員会)
本書の構成
第1章
世界遺産登録前の富士山
富士山の世界遺産へのみちのりの前史とし、登録前の既定の事実をとりあげた。
富士山の保護の歴史を概観し、世界遺産登録の基礎となる自然構造について富士火山の特性や、
地形・地質・水系・土壌、植生、動物などの生き物の生態、
気象の変化等による様々な自然文化的景観に立脚する山麓の土地の保全管理を踏まえ、
登録への前提条件を述べた。
第2章
世界遺産登録実現のみちのり
登録の取り組みと民間団体の動向、世界文化遺産富士山登録と課題、国際専門家の意見、
推薦書作成から世界遺産登録まで、構成資産の選定から構成資産の確立、
史跡富士山、名勝富士五湖、総合学術調査と学術委員会の役割などについて
直接担当した関係者の記述を中心に構成した。
第3章
富士山ヴィジョンの展開
世界遺産登録の新時代の課題と展望とし、富士山登山の歴史と富士山のまちづくり、
あらたな富士山ヴィジョン、登山道路と生態系保全、自然・文化の野外環境教育の実践、
世界遺産のコアとバファーの区域の見直し、新たな富士山の地理的景観、生態系サービス、
防災的観点から、世界遺産富士山の運営管理計画の計画策定などを記述した。
終章
富士山世界遺産登録後に残された問題と解決すべき課題
本書の企画は2017 年秋から東京、山梨、静岡と場所を変えて、
十数回の編集会議とその後の自由な意見交換を持って進めてきた。
そして最終的に清雲、八巻、村石、田畑による座談会が行われたが、
そこでの話題の中心は、やはり世界遺産登録後に残された問題であった。
その内容を凝縮し、問題と解決すべき課題6横目を取り上げまとめた。
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